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木のまめ知識木や森のはなし
まめ知識リスト
- 1 年輪
- 2 スギとヒノキ
- 3 板目と柾目・桶と樽
- 4 節(ふし)
- 5 木が人にもたらすよい効果
1 年輪
年輪は1年間の木の成長を表しています。色の薄いところは夏場にたくさん光を浴びて大きく成長した夏目(なつめ)、色の濃いところは気温が低く成長スピードがゆっくりになり目が詰まった冬目(ふゆめ)と呼ばれます。年輪を数えれば、何年生の木かが分かる所以です。山で何十年もかけて大切に育てられた木が、家具や建物に使われているのです。
スギの年輪
2 スギとヒノキ
京都市の森林ではスギやヒノキが多く生産されており、古くから建築資材として使われてきました。
これらの木材は手触りが良く、温かみがあるため、柱や梁などの構造材だけではなく、床や壁など手に触れる場所にも使用されます。
スギは成長が早く、木目がまっすぐで軽く加工がしやすい特徴があります。また中心部が赤く、外側が白いため一本から様々な表情の板材を取り出すことができます。
ヒノキは強度があり、白く光沢があることが特徴で、リラックス効果のある特有の香りがあります。耐久性にも優れており、寺社仏閣等の歴史的建造物にも多く用いられてきました。昔からヒノキは高級品として扱われ、現在は商業施設などの高級感のある空間に利用されることが多くなっています。
これらの木材は手触りが良く、温かみがあるため、柱や梁などの構造材だけではなく、床や壁など手に触れる場所にも使用されます。
スギは成長が早く、木目がまっすぐで軽く加工がしやすい特徴があります。また中心部が赤く、外側が白いため一本から様々な表情の板材を取り出すことができます。
ヒノキは強度があり、白く光沢があることが特徴で、リラックス効果のある特有の香りがあります。耐久性にも優れており、寺社仏閣等の歴史的建造物にも多く用いられてきました。昔からヒノキは高級品として扱われ、現在は商業施設などの高級感のある空間に利用されることが多くなっています。
スギとヒノキの色味の例
3 板目と柾目・桶と樽
木材を観察すると下のイラストのような2種類の模様が見えます。
左側の縦じま模様は柾目(まさめ)、右側の曲線が混ざったような模様は板目(いため)と呼ばれます。丸太の切り出し方によって、この模様の違いが生まれます。
柾目の板は、水分を良く吸収・放出する一方で、変形が少ない特長があるので、一時的に水分を貯めたり、乾かしたりと使用環境の変化が大きい「桶(おけ)」に使われます。
板目の板は、水分を吸収すると膨潤するため、板と板の隙間が密着し、液漏れを起こしにくいという特長があるので、酒や醤油等を貯蔵する「樽(たる)」に使われます。
一本の丸太をどんな木材にするかを考えて製材することを「木取り」といいます。
先人たちは、木材の特性を見極め、使い分け、その用途に適した方法でものづくりを行ってきたのです。
左側の縦じま模様は柾目(まさめ)、右側の曲線が混ざったような模様は板目(いため)と呼ばれます。丸太の切り出し方によって、この模様の違いが生まれます。
柾目の板は、水分を良く吸収・放出する一方で、変形が少ない特長があるので、一時的に水分を貯めたり、乾かしたりと使用環境の変化が大きい「桶(おけ)」に使われます。
板目の板は、水分を吸収すると膨潤するため、板と板の隙間が密着し、液漏れを起こしにくいという特長があるので、酒や醤油等を貯蔵する「樽(たる)」に使われます。
一本の丸太をどんな木材にするかを考えて製材することを「木取り」といいます。
先人たちは、木材の特性を見極め、使い分け、その用途に適した方法でものづくりを行ってきたのです。
4 節(ふし)
木材を観察すると、茶色の斑点模様が見えることがあります。これは節といって、幹が大きく成長する過程で、枝がその幹に巻き込まれた部分のことです。つまり、枝が生えていたところに節ができます。
木を育てる過程で、枝を切り落とす「枝打ち」という作業があります。丁寧に枝打ちをされていた木は節が少ないという特徴があり、節が少ないほど良質の木材として扱われ、値段も高くなります。その一方で節をデザインのひとつとして生かした家具等もあります。
木を育てる過程で、枝を切り落とす「枝打ち」という作業があります。丁寧に枝打ちをされていた木は節が少ないという特徴があり、節が少ないほど良質の木材として扱われ、値段も高くなります。その一方で節をデザインのひとつとして生かした家具等もあります。
左:節のない木肌、右:節のある木肌
5 木が人にもたらすよい効果
木を使った空間にいると何となくリラックスできると感じたことはありませんか。
実は、木には人がリラックスしたり、免疫力が向上したり、室内の防臭、防虫、調湿効果等人の心や体によい効果が多くあることが報告されています。
実は、木には人がリラックスしたり、免疫力が向上したり、室内の防臭、防虫、調湿効果等人の心や体によい効果が多くあることが報告されています。
- 心理面の効果
・木の香りは血圧を低下させ、リラックスさせる作用がある
・視覚的にあたたかいイメージを与え、心地よさ・落ち着き感を高める
・触り心地が良く、人体に直接触れるフローリングや手すり等に向いている - 身体面の効果
・木の香り成分がストレスを軽減し、免疫力の向上に寄与
・木を使った寝室において睡眠の質が向上する傾向 - 室環境改善の効果
・周囲の温度や湿度に合わせて空気中の水分を吸収・放出する調湿効果
・悪臭物質の吸着、大気汚染物質の除去や抗菌作用といった消臭・抗菌効果
・木の香り成分がダニの行動を抑制する防虫効果 - 学習・生育面の効果
・木を使った空間が子どもの集中力向上や倦怠感低減に寄与する可能性 - 生産性の効果
・木を使った空間では集中しやすい、発想力が出しやすいという傾向
・ストレス軽減効果による作業効率の向上
木の効果についてより詳しく知りたい方は木や木材に関する調査・研究が集まるデータベース「WOOD DESIGN LIBRARY」を御覧ください