プロジェクト

第1回木育部会パートナーミーティングの実施

2025年12月1日

 今年度、「木と暮らすデザインKYOTO 木育部会」が正式に始動し、第1回木育部会パートナーミーティングを令和7年7月24日に開催しました。
  会場は株式会社三角屋の事務所兼打合せスペースをお借りし、9事業者、計14名の方々にご参加いただきました。ミーティングでは、株式会社三角屋 稲岡氏により新社屋の紹介および同社の仕事への姿勢、さらに株式会社紅中 高田氏により木育への取り組みについて発表いただきました。

 司会進行は木育部会リーダーの松田直子氏が担当。「令和7年度の木育部会では、京都市における “木育のあり方”をパートナーと共に考え、形にしていく一年にしたい」と述べ、パートナー同士の交流を通じて、共催イベント、ワークショップ、プログラムの共同開発の推進や、万博関連事業等での情報発信を目標に位置付けました。

 令和7年7月時点で、木と暮らすデザインKYOTOのパートナー登録数は80団体に到達。2つの部会「木育部会」と「プロダクト部会」に分かれて活動をしていますが、両方の部会への参加も可能です。両部会の連携による横断的な交流も行っていく予定です。

株式会社三角屋の取り組み紹介

 会場提供者である株式会社三角屋の稲岡氏より、同社の概要と設計・施工の特徴についてご説明いただきました。

 同社の仕事は、図面からではなく原木を起点として空間を構想し、素材の特性を最大限に活かす設計・施工を行う点に特徴があります。実寸で仮組を行い、お客様が寸法や高さを体感的に確認できるようにすることで、完成後の違和感やイメージの違いを防ぐ仕組みを採用しています。

 また、数寄屋建築など丸太を扱う案件では、接合部の精度が極めて重要であり、天候や施工条件に左右されにくい工場での仮組を重視している点も紹介されました。

 稲岡氏は「デザイン性を追求するのではなく、お客様の想いに+αの価値を加え、形にすることを重視し、お客様の思いに寄り添った建築を目指しています」「職人は縮尺図面ではなく原寸の世界で木と向き合い、木の目や質感、据え方など図面では表現できない判断を日々行っており、その緊張感と完成度が三角屋のものづくりです」と語ってくださいました。

 参加者からは、「実物の仮組の重要性」や「現場ではなく工場で丁寧に制作する意義」に共感の声が寄せられました。

株式会社紅中の取り組み紹介

 続いて、高田尚使氏より、「森と仕事と暮らしをつなぐ ユニークカンパニーへ」という理念を掲げ、共創を通じて社会課題解決と持続可能な経営を目指す株式会社紅中での取組についてご講演いただきました。

 講演では、神戸市六甲山の森に開設されたオフィス「MOWA」の取組について紹介されました。MOWAでは、自然の中で働くことのできる環境づくりに取り組むとともに、森林浴や木育、ワークショップなどを通じて多様な森林資源の価値を再発見する活動をしています。木育絵本や木工キットなどのユニークな製品開発、DIYガーデンスクール、林業をテーマとしたインターンシップなどを通じて、多様な人々が森と関わる機会を創出し、企業や地域社会との共創により新たな価値の創造を目指しています。

 意見交換の場では、森林保全活動や木育活動において経済的な仕組みを構築する必要性、そして企業への木育を通じて森を守る意識を醸成することの重要性が強調されました。
 パートナーの皆様とも木育への想いについて共有する貴重な場となり、今後の木育を考える上で大きなヒントと学びをいただきました。

<プチツアー>鴨川湯の見学

 最後は、木育プチツアーとして、木と暮らすデザインKYOTOのパートナーでもある株式会社ゆとなみ社が運営する鴨川湯を見学させていただきました。燃料に薪を使っているお風呂屋さんで、薪を燃やしている様子を実際に見学し、お話を伺うことができました。

 第1回ミーティングの締めくくりとして、松田氏は「木育部会を単なる情報共有の場にとどめず、共に考え、共に作る場としたい」と述べ、積極的な連携を呼びかけました。
 「現場を訪れ、話を聞く機会を継続してほしい」との参加者の声も多く寄せられ、今後の活動に向けた前向きな機運が醸成されました。

 最後に、会場をご提供いただきました株式会社三角屋、ご講演いただきました株式会社紅中、見学させていただいたゆとなみ社鴨川湯の皆様に、心より感謝申し上げます。