「京くみひもの可能性は無限大」
パートナー事業者で、京都の伝統産業品「京くみひも」を制作されている有限会社昇苑くみひもさんに打合せで伺いました。
JR宇治駅から徒歩数分。趣のあるまちなみにとけ込むような風情のある本店。暖簾には組みひもで作られた鮮やかなヒマワリが目を引きます(季節ごとに付け替えられるとのこと)。
お伺いした日はあいにくの雨でしたが、歴史を感じる町家を改修した建物としっとりとしたお庭の風情に気持ちも安らぎます。
-自然をくみこむ-
今回特に気になったのは、紅梅や桜、ヨモギや藍など天然の素材で染めた組みひも。京都の染師のワザによって染め出された淡い色は、濃い色になれた私の眼には少しの光の加減で飛んでしまいそうな繊細さ。言葉にできない美しさです。日本人は色にも自然や季節を感じながら生きてきたんだな、と改めて気づかされます。なんと玉露で染めたものも!いろいろな樹木から染料が抽出できるのだそうです。
木を色として暮らしに取り入れていく。木と暮らすヒントをいただけました。
-世界をむすぶ-
店内には、着物の帯留などからストラップやキーホルダー、マスクに付けるチャームなど、時節柄を反映したものまでさまざまな組みひもが並びます。
マスクチャームから派生して、世界の国々をイメージカラーで表現したシリーズも。イギリス、アメリカ、中国、韓国などから、アフリカのあまり聞き慣れない国々まで幅広くカバーする充実ぶり。ほぼ一点ものということなので、思い出の場所などを探してみてはいかがでしょうか。
今回打ち合わせをさせていただいた八田さんは、2017年に韓国で組みひものワークショップを開催して大好評。その後も継続し、友好も結んでおられます(昨年からは新型コロナの影響で中断)。
組みひもは、人も、国も、思いもむすんでいけるんですね。
-組みひもの可能性は無限大-
来春運行開始予定の市営地下鉄烏丸線の新車両では、吊り手の鞘に、北山丸太とともに昇苑くみひもさんの京くみひもが使用されます。
今回の打ち合わせの中でも様々なアイデアを御提案いただき、職人の確かな技と新しいことに挑戦していく進取の気質を強く感じました。
これからも活躍の場を広げていかれる昇苑くみひもさんから目が離せません!