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木と暮らすデザインKYOTO 令和7年度 第2回パートナーミーティングの実施

2026年4月14日

2026年2月4日、「木と暮らすデザインKYOTO」第2回パートナーミーティングを開催しました。

本ミーティングでは、令和7年度の活動を振り返るとともに、木育部会・プロダクト部会それぞれの取り組みや成果を共有するとともに、来年度以降の活動に向けた展望を確認する場となりました。

令和7年度活動報告

全体活動報告

まず初めに、事務局より令和7年度の全体活動について報告が行われました。

パートナーミーティングと部会活動

令和7年6月6日に、京都アスニーにて第1回パートナーミーティングを開催。当日は34のパートナー事業者から42名が参加し、プロダクト部会と木育部会に分かれて意見交換や交流が行われました。

 第1回パートナーミーティング開催レポート(前編)
 第1回パートナーミーティング開催レポート(後編)

その後も各部会での活動が継続して行われ、木育部会ではミーティングを開催し、プロダクト部会ではパートナー事業者の工場や拠点を訪問するツアーを実施するなど、パートナー同士の理解を深める機会が設けられました。

木に触れる体験イベント

2025年9月には、京都駅で開催されたイベント「EKISpot Kyoto」に約1週間参加し、木のキーホルダーづくりワークショップを実施。期間中には、京都に訪れた国内外からの幅広い世代の来場者約500名がワークショップに参加し、木に触れながらものづくりを楽しむ機会となりました。 また、10月に京都市役所前広場で開催された「Kyoto Wood Exhibition 2025」にも出展し、林業の流れや森林資源の循環を楽しく学べる「木育射的」を実施。木製の鉄砲で的を倒しながら、植林・下草刈り・枝打ち・間伐・木材利用といった森林の循環を学ぶことができる内容で、他のイベントなどで活用されています。

体験型の企画は来場者からの関心が高く、「日常生活で使える木製品」や「ものづくり体験」へのニーズが高いことがアンケートにより分かりました。

◆パートナーインタビュー

木と暮らすデザインKYOTOでは、パートナー事業者の取り組みや想いを広く紹介するため、「パートナーインタビュー」を実施しています。パートナーがどのような活動を行っているのか、木とどのように関わっているのかを伝えることで、各事業者の魅力や多様な取り組みを発信することを目的としています。
今年度は、木工製品の制作などを手がける京北堂株式会社の仲井さん、安井さん。放置された森を手入れし、世代を超えた方々の憩いの場を提供するアトリエforiaの小林さんへインタビューを行いました。インタビューでは、木を扱う仕事の魅力や、日々のものづくりの中で大切にしている考え方、京都の木材や森との関わりなどについてお話を伺いました。

 京北堂株式会社インタビュー
 アトリエforiaインタビュー:近日公開予定です。

今後も、さまざまな分野で活動するパートナーの取り組みを紹介しながら、京都の木や森林文化の魅力、そして木とともにある暮らしの価値を発信していく予定です。

パートナーの拡大とアンケート結果

活動の広がりとともに、パートナー登録事業者も増加し、令和7年6月時点では74事業者でしたが、現在は104事業者へと拡大しました。

イベント参加者へのアンケートでは、木材を「鑑賞するもの」よりも「日常生活で使えるもの」や「体験を通して触れるもの」として関心を持つ人が多いことが分かりました。また、子どもには木に関する教育的価値、大人には癒しやリラックス効果が求められる傾向も見られました。一方で、「木育」という言葉自体の認知度はまだ低く、今後さらに情報発信を強化していく必要性も確認されました。

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木育部会 活動報告

木育部会の活動については、木育部会リーダーの松田氏(株式会社Hibana)より報告が行われました。

木育部会では、子どもだけでなく大人も含めた幅広い世代に木の魅力や森林とのつながりを伝えることを目的に、イベントや情報発信、パートナー同士の交流などに取り組んできました。

木育活動の見える化「木育マップ」の制作

今年度の大きな取り組みの一つが、「木育マップ」の制作です。
木と暮らすデザインKYOTOのパートナーの中で、木育に関わる活動を行っている団体や施設を京都市内の地図上にまとめ、それぞれの活動内容にアクセスできるQRコードを掲載しました。このマップの作成により、パートナー同士がお互いの活動を知るきっかけになるとともに、市民にとっても木育活動の場所や内容をわかりやすく紹介できるツールとなりました。

木育部会ミーティング

7月には木育部会ミーティングを開催し、パートナー企業による講演や意見交換を行いました。当日は、森づくりや企業の森林活用などの事例紹介が行われ、木育活動の可能性やビジネスとしての展開について活発な議論が交わされました。
 木育部会ミーティング開催レポート

木と暮らすデザインKYOTO 木育イベント「木と暮らす、木とはたらく~宮大工に学ぶ、地球にやさしいお仕事~」の開催

12月には、みやこエコロジーセンターにて、宮大工の技術と環境教育をテーマとしたイベント「木と暮らす、木と働く ― 宮大工に学ぶ地球にやさしいおしごと」を開催しました。

このイベントは、木と暮らすデザインKYOTOパートナーである、有限会社匠弘堂と京都市環境保全活動推進協会のコラボ企画で、宮大工の仕事や社寺建築の技術を紹介するとともに、京都の森林資源や環境との関係について学ぶプログラムを実施しました。 イベントの中では、宮大工の木組みの紹介、カンナ削り体験に加え、京都市の森林面積に関するクイズなども行われ、多くの参加者が京都の森林について十分に知らないことが明らかになり、木育の普及や情報発信の重要性も再認識されました。

 木と暮らす、木とはたらく~宮大工に学ぶ、地球にやさしいお仕事~開催レポート

参加者からは、「宮大工の仕事と環境のつながりが理解できた」「実際に道具や継ぎ手を触ることができてよかった」といった声が寄せられ、伝統技術と森林環境学習を組み合わせた木育の可能性が確認されました。

木と暮らすデザインKYOTO木育イベント「木育学校の開催

2026年1月には、FabCafe Kyotoにて「木育学校」を開催しました。学校の授業のような形式でプログラムを構成し、京都の森林の歴史や木材利用について学ぶ講座と体験を組み合わせた内容で実施しました。

 木育学校開催レポート(前編)
 木育学校開催レポート(後編)

参加者からは、「里山と杣山(そまやま)の違いが理解できた」「京都の森の歴史を知ることができて良かった」などの感想が寄せられ、学びと体験を組み合わせた木育プログラムへの関心の高さがうかがえました。

一方で、対象年齢や時間配分など運営面での課題も見えたため、今後はプログラム内容の整理や対象の明確化を進めながら、継続的な実施を目指していく予定です。

今後に向けて

木育部会では、活動を通じて「木育」という言葉や取り組みの認知度がまだ十分に広がっていないことを改めて確認しました。今後は、より多くの方に人と森・木の関係を伝えていくため、屋外での木育イベントの実施や、教育機関との連携なども行いながら活動を展開し、京都ならではの森林文化や伝統技術を活かした木育の取り組みを広げていきます。

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プロダクト部会 活動報告

プロダクト部会の活動については、プロダクト部会リーダーの小山氏(株式会社torinoko)より報告が行われました。

プロダクト部会では、京都の木材や木の文化の魅力を製品やサービスを通して伝えていくことを目的に、パートナー同士の連携を促進しながら、新たな木製品や木質空間の可能性を探る取り組みを進めています。今年度は、パートナー同士の技術や活動を知ることを重視し、製品開発の前段階としてリサーチや交流の機会づくりに重点を置いた活動が行われました。

プロダクト部会パートナー訪問ツアーの実施

今年度は、パートナー事業者の現場を訪問する「プロダクト部会パートナー訪問ツアー」を実施しました。実際の生産現場や加工現場を見学しながら、それぞれの技術や取り組みを知ることで、パートナー同士の理解を深め、新たな連携の可能性を探ることを目的としています。

1回目のツアーでは、京都市右京区京北地域を訪問。北山丸太の生産や加工の現場をはじめ、家具製作工房や製材所、小物製作の工房などを見学し、京都の木材産業を支えるさまざまな技術や取り組みについて学びました。また、北山杉の丸太の皮むきや磨きの体験も行われ、参加者は木材の素材としての魅力や特徴を実感する機会となりました。

 第1回プロダクト部会パートナー訪問ツアー開催レポート(前編)
 第1回プロダクト部会パートナー訪問ツアー開催レポート(後編)

2回目のツアーでは、市内中心部の事業者を訪問しました。銘木を扱う事業者による木材の解説や、京町家の改修工事の現場見学、竹材を扱う専門店の訪問、街中の製材所の見学などを通して、都市部における木材利用や建築との関わりについて理解を深めました。

 第2回プロダクト部会パートナー訪問ツアー開催レポート(前編)
 第2回プロダクト部会パートナー訪問ツアー開催レポート(後編)

これらのツアーは参加者からの満足度も高く、パートナー同士の交流や新たな協力関係のきっかけづくりにつながる取り組みとなりました。

展示会「木と暮らすデザインKYOTO展」の開催

2026年1月には、河原町五条のFabCafe Kyotoにて「木と暮らすデザインKYOTO展」を開催しました。会場となったFabCafe Kyotoは、ものづくりやデザインに関心の高い人が集まる場所であることから、来場者が作品をじっくりと見ながら交流できる環境で、約10日間にわたり、パートナーが手がける木製品や取り組みを展示し、来場者に京都の木の魅力を紹介しました。

 木と暮らすデザインKYOTO展 開催レポート

また、展示に合わせてトークイベントも開催され、森林や木材生産に関わる川上の事業者から、加工・流通、デザイン、販売など川中、川下の事業者まで、さまざまな立場のパートナーが登壇しました。京都の木材の特徴や利用の現状、ものづくりの課題などについて率直な意見交換が行われ、来場者からも高い関心が寄せられました。

 トークイベント開催レポート(前編)
 トークイベント開催レポート(後編)

来場者アンケートから見えたニーズ

展示会やイベントのアンケートからは、木製品を「見る」だけでなく、「作る」「体験する」といった参加型の取り組みへの関心も高いことが分かりました。また、学校や地域コミュニティで木を活用した活動への期待も寄せられています。さらにデザイン性と実用性を兼ね備えた木製品への関心も高く、木材を活かした新しい商品や空間づくりへの可能性が感じられる結果となりました。

今後に向けて

今後はパートナー同士の連携による具体的な製品開発や試作へと活動を発展させていきます。

製品開発のプロセスである「課題の発見」「アイデアの創出」「試作」「検証」を繰り返しながら、京都の木材を活かした新たな製品やサービスの創出を目指していきます。また、開発された製品や取り組みを展示会などの場で発表していく予定です。

プロダクト部会では、パートナーそれぞれの技術や知見を持ち寄りながら、京都の木の魅力を現代の暮らしに提案していく取り組みを今後も進めていきます。

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来年度の取組と中長期目標

報発信の強化

今年度は、ホームページやSNSを活用した情報発信の強化を行いました。パートナーのイベント情報や登録パートナーが受賞された様々な賞の紹介などをホームページに掲載し、その情報を公式LINEやInstagramなどのSNSでも発信することで、活動の認知拡大につなげています。

また、イベントへの出展を通じてSNSフォロワー数も増加しており、今後はパートナーにも広報媒体として積極的に活用してもらいながら、活動の発信力をさらに高めていきます。

木育プログラムの本格実施

来年度はパートナーと連携した木育プログラムを1年間を通して本格的に実施する予定です。

子ども向けの木育学校や大人向けの木育ツアーなど、対象に応じたプログラムを展開するとともに、夏休みや冬休みなどの時期に合わせた開催や屋外イベントの実施も検討していきます。

プロダクト開発の推進

来年度は、パートナー連携による製品開発プロジェクトや展示会を実施する予定です。リサーチや分析、アイデア創出、試作、検証といったプロセスを実践的に学ぶ機会を設けながら、新たな木製品や木質空間の創出を目指します。

また、開発された製品の背景や素材のストーリーを伝える展示の場を設けることで、京都の木材の魅力をより多くの人に届けていくことが期待されています。

中長期的な展望

中長期的には、「木と暮らすデザインKYOTO」をプラットフォームとして活用しながら、情報発信力の向上やイベント・企画の多様化を進めていきます。

イベントへの参加依頼や企業からの協働提案も増えており、趣旨に合った取り組みについてパートナーと連携しながら積極的に参画していく予定です。

さらに、プロダクト開発による高付加価値木製品の創出や展示機会の拡大を通じて、京都市内産木材の利用促進を図るとともに、木育プログラムについても継続的な実施や仕組みづくりを進め、将来的にビジネス化も視野に入れて取り組んでいきます。

最後に

今回のパートナーミーティングでは、令和7年度に実施してきたさまざまな取り組みを振り返るとともに、パートナー同士が交流し、それぞれの活動や課題を共有することで、新たな連携の可能性を見出す機会となりました。森林や素材生産といった川上から、製材・加工などの川中、建築・デザイン・販売といった川下まで、多様な分野の事業者や団体が集まる「木と暮らすデザインKYOTO」のネットワークは、京都の森林資源や木の文化を次世代へとつないでいくための重要な基盤となっています。

今年度は、市民向けイベントや展示会、パートナー訪問ツアー、木育プログラムの実施などを通じて、木に触れる機会や木の魅力を伝える場が広がりました。また、木育マップの制作やSNS・ホームページによる情報発信などにより、活動の認知も少しずつ広がりつつあります。こうした取り組みの積み重ねにより、パートナーの連携を促進しながら、京都の森林資源や木の文化を活かした新たな取り組みを展開していきます。

今後も、パートナー同士の連携をさらに深めながら、木育の普及やプロダクト開発、展示やイベントなど多様な取り組みを通して、京都の木や森林文化の魅力を広く発信していきます。そして、「木と暮らすデザインKYOTO」を通じて、人と森、木と暮らしをつなぐ新たな価値を生み出し、持続可能な森林資源の循環と、木のある豊かな暮らしの実現につなげていきます。